2026年7月30日
事業構想:系統用蓄電池の総合事業会社へ
日本電力調整株式会社は、単一の蓄電所を保有・運用する会社ではなく、系統用蓄電池に関するすべての機能を統合した総合事業会社を目指します。
- 取得・保有
- 稼働済み蓄電所の取得・保有
需給調整市場等における運用管理
- 開発・建設
- 2MW/8MWh蓄電所の企画・開発・建設
特別高圧蓄電所の企画・開発
- 販売・組成
- 完成案件・開発案件の販売
投資家・ファンド向け投資商品の組成
- 管理・流通
- 保有者への資産管理・運用支援
アグリゲーター・EPC・O&M統括
蓄電所の再販売・流通市場の形成
三つの成長エンジン:「取得・運用」「開発・販売」「企業買収・事業基盤獲得」で事業を構成します。
第1のエンジン 稼働済み蓄電所の取得・運用
第一段階では、系統連系・需給調整市場参入を完了した2MW/8MWhクラスの蓄電所を優先取得します。
完成済み案件の優位性
系統接続・建設・市場参入の各リスクが限定。取得直後から収益計上が可能。実績に基づき投資判断・資金調達説明ができる。
収益最適化戦略
一次調整力を中心に、JEPX・三次調整力・容量市場等を組み合わせ、各市場の価格状況に応じて収益機会を最適化します。
アグリゲーターのアグリゲーター
日々の入札方針・充放電計画・劣化管理を自社で分析し、アグリゲーターを統括。
蓄電所オーナーの利益最大化を担います。
第2のエンジン 特別高圧蓄電所の企画・開発・販売
第二段階では、30MW/120MWh・45MW/180MWhクラスを中心とする特別高圧蓄電所を企画・開発します。宮崎県内の案件群がこの事業モデルの中核となります。
優先する案件の条件
- 接続検討回答を取得済み
- 系統連系時期が比較的早い
- 工事負担金および工期が明確
- 大規模蓄電池を設置できる土地を確保済み
- 搬入路・造成・騒音・消防等の課題を整理済み
- EPC及び蓄電池メーカーの調達見通しがある
- 需給調整市場等への参入可能性を確認済み
開発・販売戦略
土地取得・系統接続・設計・許認可・EPC選定・資金調達を一定段階まで進めたうえで、国内外の事業会社・インフラファンド・金融投資家等に販売します。
案件の一部は開発利益を確定させるために売却し、一部は長期保有することで、短期の開発収益と長期の運用収益を両立します。
第3のエンジン A社への資本参加・買収
A社は、2MW/8MWhクラスの系統用蓄電所について用地選定・系統手続・建設・受電・運営までを全国展開しています。統合により、蓄電所事業の全工程をグループ内で一気通貫に提供します。
これにより日本電力調整は「完成済み蓄電所を購入する会社」から、「蓄電所を自ら創出し、収益化し、投資商品として流通させる会社」へ転換します。
統合後の複層的収益構造
統合後の事業は、保有収益だけに依存しない複層的な収益構造となります。市場価格が高い局面では大きな運用収益を、低下した局面でも開発・販売・管理・仲介から収益を確保できます。
- 稼働済み案件の保有
需給調整市場・JEPX・容量市場収益
運用管理報酬
- 2MW/8MWh開発・販売
開発報酬・EPC管理報酬
完成案件売却益
- 特別高圧案件開発
開発権・プロジェクト売却益
投資商品組成報酬・募集関連収益
- 管理・仲介
アセットマネジメント報酬
O&M保守管理報酬
再販売仲介手数料・DD報酬
「開発・保有・販売」を循環させる成長モデル
資本集約型モデルではなく、案件を開発・販売して資金を回収し、次の開発と優良な稼働済み案件の取得に再投資する循環型モデルを目指します。
① 安定収益の確保
稼働済み案件を取得し、早期に安定収益を確保
② 資金調達
保有実績を基に投資家・金融機関から資金を調達
③ 案件開発
2MW/8MWh及び特別高圧案件を開発
④ 一部売却
開発案件の一部を完成前又は完成後に売却し、新たな稼働済み案件を取得
⑤ 管理資産の拡大
保有案件の運用・管理報酬を積み上げ、再販売市場を形成
この循環により、自己資本だけに依存せず、管理資産残高と収益を継続的に拡大できます。
A社買収による相乗効果
-
- 日本電力調整の機能
- A社
- 統合効果
- 市場運用方針の策定
- 案件開発・建設
- 開発から運用までの内製化
- 投資家・資金調達ネットワーク
- 全国の案件発掘力
- 案件供給と資金の接続
- 稼働済み案件の取得
- EPC・メーカーとの関係
- 建設コストと納期の管理
- 資産管理・収益分析
- 系統接続・許認可実務
- 開発期間の短縮
- 特別高圧案件の企画
- 2MW/8MWhの量産開発
- 大小両市場への対応
買収の本質
既存蓄電所の取得だけが目的ではありません。
全国規模の案件発掘力、人材、系統接続ノウハウ、EPCネットワーク及び建設実績を獲得し、日本電力調整の成長速度を数年単位で前倒しすることが最大の目的です。
段階的M&A戦略:A社
一度に100%を取得する方式に限定せず、段階取得により初期資金を抑えながら案件内容と企業価値を確認したうえで経営権を取得します。
- 1
フェーズ1
資本業務提携20〜34%取得
取締役派遣
共同投資委員会設置
優先取得権・追加取得権の確保
- 2
フェーズ2
経営権取得51〜67%へ引き上げ
グループ連結化
開発・資金調達・販売機能統合
管理・財務・リスク体制共通化
- 3
フェーズ3
完全統合残存株式取得
全国展開・統一ブランド化
ファンド・SPC群の統括
IPO又は大手事業会社との提携検討
増資の位置付けと資金使途
今回の増資は運転資金の調達ではなく、日本電力調整が系統用蓄電池市場の主要事業者へ飛躍するための「成長資本」の調達です。
-
- 調達段階
- 調達規模目安
- 主な使途
- 第1次増資
- 30億円
- 稼働済み案件取得、組織整備、M&A準備
- 第2次増資
- 30億~50億円
- A社への資本参加、共同開発
- 第3次増資
- 50億~100億円
- 経営権取得、特別高圧案件投資
- 案件別資金
- 別途調達
- SPC・ファンド・プロジェクト借入
資金使途の四本柱
・稼働済み案件の取得:取得直後からの収益基盤構築
・特別高圧案件の開発:将来の大型開発利益の確保
・A社への資本参加:開発・建設機能の獲得
・組織・システム整備:運用分析・財務・法務・技術人材の確保
成長ロードマップ
- 第1段階
収益基盤の確立 -
- 需給調整市場参入済み案件を複数取得
- 日々の市場運用管理体制を構築
- 仲介・販売事業を拡大
- 保有案件の収益実績を蓄積
- A社との資本業務提携交渉を開始
- 第1段階
- 第2段階
開発機能の統合 -
- A社への出資又は経営権取得
- 2MW/8MWh案件を全国で継続開発
- 特別高圧案件の接続・許認可を推進
- 国内外の投資家向けに完成案件を販売
- 保有・売却・共同投資を組み合わせる
- 第2段階
- 第3段階
業界プラットフォーム化 -
- 全国規模の蓄電所ポートフォリオを形成
- 開発・建設・運用・販売を一気通貫化
- 第三者保有案件の資産管理を受託
- 蓄電所の再販売・セカンダリー市場を構築
- IPO又は大手電力・金融・インフラ企業との資本提携を目指す
- 第3段階
目指す企業像
日本電力調整が目指すのは、蓄電池設備の販売会社でも、単なる投資会社でも、アグリゲーターでもありません。
系統用蓄電池の案件発掘・系統接続・資金調達・設計建設・市場参入・運用・資産管理・販売・再流通までを一気通貫で提供する、日本を代表する蓄電池事業プラットフォームになることです。
2MW/8MWhクラス
A社の買収を通じて全国展開と量産開発体制を獲得
特別高圧クラス
接続時期の早い優良案件を企画し、大規模な開発利益と保有収益を確保
稼働済み案件の保有
将来計画だけでなく、足元から実収益を持つ会社として成長
投資家へのメッセージ
投資家へのメッセージ 本増資は、個別の蓄電所一件に投資するものではありません。稼働済み資産・全国開発能力・特別高圧案件の開発利益を一つの企業グループに統合する投資です。
現在の収益
稼働済み案件による安定した収益基盤
反復可能な成長
2MW/8MWhの継続開発による量産モデル
大型開発利益
特別高圧案件による規模の大きな開発収益
継続報酬
運用・管理受託による安定したフィー収入
資本回転
案件売却・再販売による資本効率の最大化
今回の増資を起点として、日本電力調整を日本の系統用蓄電池産業を代表するリーディングカンパニーへ成長させます。

